新しい土地に移動して移民の語学学校に通っていると、カナダ以外の国の人に会う機会がそれなりにあります。
これは留学やワーキングホリデーの場合も同じですが、移民になると一つ大きく違う点がありました。
それぞれが語学だけを学びに学校に来ているわけではないということです。
今までは新しい土地や言語でいっぱいいっぱいだったのですが、学校に通って5ヶ月(実質3ヶ月)経って、やっとみんなの状況を気にして聞けるようになりました。(講師による通訳付きですけど)
聞いてみてわかったそれぞれのカナダ滞在事情
決して変な差別や同情意識があるわけではなく、あくまで聞いたことをありのままに書かせてもらいます。
彼らの中には、母国語はフランス語でありながらも自国で基本的な教育を受けられなかったために読み書きが苦手な人もいます。
ある時リスニングの問題をみんなで受けて、彼女はそもそも何が問われているのかがわからないということもありました。
逆に教養があって、彼女自身はファミリークラス(配偶者ビザ)でカナダに滞在することができるようになったのですが、チリから呼び寄せたいご両親は政治的な運動に加わっていてビザを出すことができない人もいます。
一番悲惨な体験をしているのが、コンゴから難民でケニアに移動して、そこからまたカナダに来たクラスメイトです。
彼女はアフリカ在住のときに、目の前で家族が銃殺されるという壮絶で過酷な体験をしているそうです。
詳しい状況まではわからないのですが、それを聞いたときにはなんて言ったらいいのかさすがに言葉に詰まりました・・・。
バラエティに飛ぶバックグラウンドが育てる多様性
この話をフランス語から英語に通訳してくれた講師も、それぞれの育ってきた環境が様々だからねと言っていました。
正直な話、私は日本ではもちろんワーホリ中も、そこまで経済や教育的に苦労する方と今まで出会ったことはなかったです。
今回身近な人で大変な状況の中移民した人を知ることで、改めて世界の広さと当たり前のことが当たり前にできる環境のありがたさが身にしみました。
と同時に、彼女たちの子供たちは現地の学校に通うので、同級生たちは若いうちから自分と異なる環境を受け入れる状況があるんですね。
多民族かつ多文化の中で、お互いの価値観の違いを認め、尊重し合い、共に生きる。
これがカナダの多様性を育てる環境につながっているのか。
と腑に落ちるところがありました。
私も早く、周りの人のことを自分の言葉で聞けるようになりたいですね。