海外ではどのように仕事を探すのか、気になる方もいますよね。
わたしはカナダで5つの職場を経験しました。
レストランはもちろん、現地企業もあれば日本人相手の職場もありました。
今回は海外で仕事を見つけるためのポイントと、応募から採用までの全体の流れについて書いてみます。
これからワーホリに行く方、海外で働いてみたいと思っている方へ、わたしの経験が少しでも参考になればいいなと思っています。
4年のカナダ生活の間で、5つの職場を経験
ブリティッシュ・コロンビア州とケベック州で、5つの就職先に勤めました。
- 日本食料理レストラン 2件
- フレンチ・クレープレストラン
- 日系企業イベント企画(ボランティア)
- 日系旅行ガイド
学生時代にバーや飲食店で働き、社会人になってからはコンサルタント業務に携わっていたわたし。
ワーキングホリデーで渡ったカナダでは、大多数の方が就くレストラン業務をメインとして携わっていました。
初日の勤務ではなんだか学生時代に戻ったようなワクワクとドキドキが入り混じった気持ちだったのを覚えています。
何よりめちゃくちゃ緊張してました・・・!
初めてカナダで働いた日本食レストランでは毎日みんなに会ってるのに心開くのに1ヶ月以上全然かかってました。
仕事終わったら会話もほどほどに速攻帰ってましたからね。
のちにそのお店は居心地が良くて、西カナダを離れるまで3年以上務めることになりますが。笑
どの職場も英語力が必要で、中にはフランス語が飛び交う職場もあったりもして。
人と仕事にとても恵まれて、今振り返ってもいい思い出ばかりです。
海外の知らない土地での仕事の見つけ方
異国の地でどうやって楽しかったと言える仕事を見つけれるか。
まずはとにかく探していることを周りに伝えてみてください。
選ばなければ仕事はいくらでもあるのはどの国でも同じです。
働く条件や期間はあと回しにして、自分が現在探していることをアピールしましょう。
- 友人の集まりに顔を出して仕事を聞いてみる
- 行く先々で人に聞いてみる
- 掲示板や地域のSNSグループなどをみる
- 働きたいエリアやお店に入って様子を伺う
待っていても仕事はやって来てくれないので、まずはどんな仕事があるのか、条件なしで友達や地域の人から情報を得てください。
仕事が掲載される求人サイトや便利な勤務先エリア、人が募集されやすい時期はその土地に住んでいる人は大体情報を持ってます。
給与や仕事の内容はそれから選んだので問題ありません。
断るのは簡単ですから、まずは条件なしで全てを受け入れてどんな話でも聞いてみるといろんな情報が入りやすいですよ。
海外で仕事を決めるときに意識したこと
報酬:稼ぎたいのは給料か経験か
日本で高級取りだった人も、日払い給料だった人も、新しい土地では全ての人が同じスタートラインに立ってると感じました。
その国で初めてのキャリアを作る場合は、ほとんどの人が最低賃金に近い給料です。
お金という条件がなくなったときにその仕事を通して何を得れるか、どんなやりがいに繋がるのか。
そもそもワーホリは給与が高い仕事が少ないので、給与以外に考えを集中させやすいと思います。
限られた期間です。
その国での経験はお金ではかえません。
自分への報酬をしっかり見据えて仕事を選びたいところですね。
目的:どんな仕事をしたいのか
カナダで初めて仕事を探していたとき、まるで新卒のときのような、どんな仕事でも選べるような気分になってました。
- どういう風に仕事に取り組みたいのか
- どんな環境で働きたいのか
- なにを提供したいのか
自分の興味があることを棚卸しして、このイメージに合致するところに手当たり次第応募してました。
わたしの場合は、カナダに移住する前にコンサル業で疲れ果てた経験があったから、楽しく働ける職場を探していたのかもしれません。
応募した中には、無謀にも経験のない子供へのダンスレッスン講師や、地元の観光サービスのアドミニストレータなどもありました。
日本でのダンスや観光業への就業経験もなかったし、短期ビザで滞在の予定だったのでもちろん返信はなかったんですけどね。笑
それでも図太かったわたしは、自分とひたすら向き合って働く目的を見つめ直していました。
強み:どんなことを提供できるのか
カナダに来て今までの経歴や肩書きが通じない相手にであったとき、自分の体ひとつで何ができるか悩んでました。
今まで日本で積み上げてきた経験や知識が、語学や環境の違いからうまく伝えられなくて、何も知らないように扱われることもありました。
- 纏うものが何もなくなった自分でどこまで勝負できるのか
- わたしだからできることは何か
ほんとひたすら考えてましたね。
わたしは自分の長所や強みを改めて探しました。
少しでも得意なことや好きなことを生かせる仕事であれば、困難な壁を乗り越えやすいですし新しく信頼をゼロから築くのも早くなるはずです。
あとこれは、壁にぶつかりまくって悩んで塞ぎがちになったときへの、自己肯定を高める方法としてもおすすめなのでやってみて下さい。
今までの経験はどんな職業にだって生かせる
3つの視点<報酬・目的・強み>から見た働くイメージと今までの経験が結びつけば、海外でも新しい業種にだってチャレンジできます!
あるとき、日系企業でのイベントボランティア募集で送った履歴書を見た担当者から、コンサル業務でのオフィス経験が買われて企画段階から手伝ってくれないかと連絡がきたことがありました。
ちょうどカナダでオフィス業務に携わりたいと思っていた頃で、思いがけないアプローチでした。
すでに2つ仕事を掛け持ちしていたのでそれらの休みを調整。
遠方から2時間かけて宿泊費も自腹で払うという出費が痛いボランティアでしたが、住んでいる場所ではできない経験だったので週に2日1ヶ月半程通いました。
日系企業なのに会話はほぼ英語、右も左もわからないままの手探りな状態でしたが、ボランティアでありながらも新しいことに挑戦したりオフィスでのカナダ人の働き方を間近で見れたりとほんとうに貴重な経験でした。
今までと同じ業種はもちろんですが、今までの経験が新しいチャレンジへと繋がるのは日本でも海外でも同じなんだなと感じた仕事でした。
応募に必要なもの
レジュメ・カバーレター
海外の履歴書は日本と違って全てパソコン入力で、テンプレートもなく自由形式。性別や出身国も書く必要はないですし、証明写真だって不要です。
カナダでは法律で応募条件にも性別・出身国による採用制限は禁止されていますし、実際に外国人だから採用できないということはないはずです。
採用担当者に一番見られているのは仕事経験。
どんな職業のどんなポジションで、部下を持ったことがあるのかというところはポイントの一つで、転職回数や勤務年数は参考程度です。
その仕事の中でどんな経験をしたのか、応募する仕事に生かせそうか。
飲食店のアルバイトではわたしはカバーレターはつけてませんが、正社員などへの応募には必須です。
電話やメールで連絡がくるのがほとんどなので、連絡先情報は絶対に間違えないようにしておきましょう。
インターネット上には無料のテンプレートは多数ありますし、日本語を入力して自動で英語に翻訳してくれるサイトもあります。
わたしはそれを利用して作って、語学学校の先生に最終確認をしてもらっていました。
就業可能なビザ・SINナンバー
日本人がカナダで働くにはビザが必要です。
そのビザからSINナンバーという社会番号が割り当てらて、仕事先からこの番号を聞かれます。
ちなみに、ビザの期間やトレーニングの観点から永住者や長期滞在者でないと採用されにくい職も実際あります。
特にオフィス業務はその傾向が強いですが、日系企業や外国人が多く働くところでは能力が認められればビザサポートをしてくれるチャンスは十分にあります。
ある程度の英語力
外国人が多い勤務先では必ず要求されますが、ポジションによっては必須ではないところもあります。
ある友人はカナダに来たばかりのころ英語力がそれほどなく、飲食店のフロント希望で面接を受けたのですが、ディッシュウォッシャーでの採用になっていました。
でも、お店の流れがわかってくるとプレップ(キッチン)に昇格。
最終的には当初希望していたフロントのサーバーアシスタントとして働くまでにも成長していました。
友人の明るい性格と丁寧な仕事ぶりが英語力以上に評価された結果ですし、わたしも同じようにポジション変えでサーバーまで登りつめたこともあります。
英語力が今ないからと諦めないで、努力を続ければ伝わることだってあるかもしれません。
応募の仕方と面接フロー
どうやって応募するのか
基本的に募集の有無に関わらずレジュメを持ち込んでいました。
もちろんメールでも受け付けていますが、住んでいる地域ならマネージャーに合える空いている時間帯を見計らって持って行った方がいいです。
ただ、突撃営業のようなことに慣れていなかったわたしの心臓には1日3件が限界で。
勇気を出してレジュメを渡して、「今採用してないよ」と対面で言われるは当時は精神的にきつかったです。
今だと「おっけ〜」で終わるんですけどね。笑
初めて仕事を探してたのはリゾート地での繁忙期終わりで、タイミングがとても悪く。
20件程配っても反応なかったですね。
(途中で電話番号を変えてしまって、配った半分は通じない連絡先になってました。泣)
自力で探すのに限界を感じて、周りに探してるとアピールをしまくっていたら通っていた語学学校の友達がマネージャーに聞いてくれて。
紹介からの面接であっさり採用されたのがカナダでの最初の仕事でした。
面接までの流れとその後
レジュメを持って行ってその場で面接になることもあれば、後日電話連絡が来ることもあったりとさまざまです。
ちなみに面接の時間にお店に行くと入り口がしまってる、なんてこともあるあるです。
営業時間外の場合、正面入り口のドアに鍵はかかっています。
わたしはお店の電話番号が繋がらなくて、友人に電話して従業員入り口を教えてもらってなんとかマネージャーに会えました。
面接自体はフランクで、服装もお互い普段着、笑いながら雑談しながらでした。
- どのポジションが希望か
- どれくらいの経験があるか
- いつまで働けるか(期間)
- どれくらい働きたいか(頻度)
- 出勤手段とかかる時間
これらが主に聞かれることです。
その後、有給トレーニング期間を経て、その期間に能力と適合をお互いが確認したあとに本採用でチップがもらえるようになります。
まとめ
日本と似たようなところもあれば、海外特有なところもあります。
自分の実力もそうですが、タイミングと運の要素もあります。
ダメでも落ち込まず、次へと気持ちを切り替えましょう。
文化や常識にとらわれず、どんどん挑戦して自分の力を最大限活かせる職場を見つけてみてくださいね。